イトーちゃんのあたまの中

会社員2.0を目指して日々奮闘するイトーちゃんのあたまの中を公開します

【読書】投資家が「お金」より大切にしてることって何だろう

みなさんごきげんよう

ようやく秋めいてきた今日この頃いかがお過ごしでしょうか。

体調を崩しやすくなっておりますのでどうぞお気をつけください。

ここ数年風邪を引いたことのない○○かもしれないイトーちゃんです。

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滋賀県在住会社員です

さて、今日は面白い本があったのでみなさんにご紹介したいと思います。今日はこちらの書籍からの気づきです。

 

日本人は実はお金が大好き

たくさんお金を持っていても、下を向いて自分の懐を見つめているだけ。視線を上げて、そこからつながる流れや、その行き着く世界のことなど、全く見ていない。だから、自分がお金を通じて社会に参加しているという意識、それに付随して責任が発生するという意識が乏しいのです。

突然ですがみなさんはお金が好きですか?

「はい!はい!お金大好きです!」

って公に言える人って実は本当に少ないのではないでしょうか。

ボク自身もそう質問されたら口ごもってしまうと思います。だって「好きだ」っていうと守銭奴だなとか悪いように捉えられそうじゃないですか。

実はこれが日本人の独特な姿であって、実際に稼いでいる人や消費する人を見るとネガティブなイメージが湧く人が多いのだそうです。でも、結局タンス預金の金額なんかから見ても日本人はお金が大好きなんですよね。特に自分で抱え込むことが好きな人がほとんどです。

著者からすれば日本人はお金に対して「真面目」でないそうです。真面目なようで実は真面目ではない。そして日本人が実は人を信じるのではなく、お金を信じているということに対して強く危機感を持たれています。

 

 

清貧思想ってどうなの?

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理念に生きるために、あえて豊かな生活を拒否する」という思想が、「豊かになるためには、理念を捨てて汚れなければいけない」という考え方に変わってしまったのです。

清いことはとてもすばらしい。でも、そのために貧しくある必要はないし、ましてや貧しいことそのものは正義でもなんでもないんですね。私は、そういった「(間違って解釈された)清貧の思想」ではなく、清らかで豊かになることを目指す「清豊の思想」こそ、私たちは考えていかなくてはならない、と思っています。

日本人が美徳としている清貧の思想。これって、時代を経るに従って解釈がおかしくなってきていてどこか「稼いでいる」=「汚いことをしている」という思考になっているのはTwitterなんかを見ていると感じることです。

本来目指すべきは豊かでかつ清らかであることなんだけど、どこか日本人って「ボロは着てても心は錦」みたいな清貧の人か「私腹を肥やすお金持ち」みたいな局面でしか測れない視野が狭い民族なのかなって改めて感じさせられました。

上の図でいうと左上から右下にかかるライン。これは著者は日本人線と呼んでいます(笑)。皮肉っぽいけど的を射ていますよね。

 

 

 

人は生きているだけで価値がある

 人は生きているだけで消費活動をしていて、誰かの生産活動に貢献しています。もっと言えば、私たちが消費したお金は誰かの給料になっているし、逆に、私たちが得る給料も、誰かが消費したおかげでもらえているのです。
すべてはつながっているーーーこのことを、経済用語で「互恵関係」と言います。私たちは誰かを支え、誰かに支えられているんですね。
まわりとの関係で私たちは生かし生かされるのだと認識することが、経済を理解する上でもっとも重要なことです。

赤ちゃんであっても、専業主婦であっても経済を動かしている重要な価値を生む。

そう考えると経済というのはお金を通してみんなの幸せを考えることなのだということがよくわかります。経済を回すということは社会を豊かにしようとする一人ひとりの努力によって成り立っているもので、感謝に値するものだということです。

特に「消費活動は社会貢献活動」という言葉はなるほどと思いました。素敵だと思って消費することは、その素敵なものを提供する会社やそこで働く従業員を応援することにもつながるということなんですよね。

そんな風に自分たちも経済に参画しているという意識を持つとお金の使い方も変わってくるように思いますよね。

 

 

人はみな投資家

私は「投資とは、いまこの瞬間にエネルギーを投入して、未来からのお返しをいただくこと」だと考えています。
それが私にとっての投資の定義です。

「お金」ではなく「エネルギー」のやり取りをするのが投資なんですね。
エネルギーの中の一つがお金であって、未来からのお返しの中の一つがお金だという認識です。 

会社やビジネスに投資(株式投資・不動産投資など)することは「直接的に、世の中を良くすること」であるし、自己投資も「間接的に、自分を通して世の中を良くすること」だと考えています。

多くの人は投資と聞くといかがわしさを感じるのではないでしょうか。騙されるとか大損をするとかギャンブルだとかそういうイメージを持っている人も少なくないはずです。

それは日本人の多くの人が自分さえ良ければいいという思考に毒されているからだと著者は憂いています。

投資とはお金ではなくエネルギーのやり取り。自分自身がコツコツと真面目に働いているのも立派な投資だし、自治会で地域のために働くことも立派な投資です。それらはまわりまわって社会や日本全体を元気にしていくことにつながるからです。

日本人がみんな貯金がいくら貯まったとか小さなことにばかり気を取られていたり、日本の将来が暗いとみんなが憂いてばかりいたら閉塞感に包まれてしまいます。だからボクらは将来の不安なんかよりも、今ここで自分自身の役割をしっかりを果たすことが大切なのだと感じます。

 

 

お金は大切だけどお金よりも大切なことはある

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お金について書かれたこの本ですが、日本人の根本にある閉塞感を打開するための考え方を広めたいという著者の思いが強く感じられる一冊です。

老後2000万円問題とか色々と社会問題になっていましたが、ボクもそんな先のことについて不安を感じたり節約して小金を貯めていくことよりももっと大切なことがあると感じました。

それは今向き合っていることに対して真剣に向き合うことです。

仕事であったり家族関係はもちろんのこと、サービスを提供してくれている人に対して感謝をしたり消費することに意義を見出したり。人が人を支え支えられ、信用しあえる関係性づくりが大切だと感じさせられました。

なにげないことに対して気づけずに、放置してきたことが今の日本の閉塞感を生んでいるように感じます。

経済という大きな流れの中で本質的に自分の姿を見出す気づきを得られる素晴らしい一冊でした。